身も懐にも温かい一品 天玉うどん よし茶屋(さくら)

下野新聞
2021年12月1日

 「天玉うどん」(660円)を注文した。玉ネギやニンジン、ネギ、春菊などで作ったかき揚げを、だし汁と卵で「ふわぁ」と仕上げて麺にのせた一品。寒さ本番を迎えるこの時季、温かい汁が身に染み渡った。

 さくら市役所前に店を構える和食や麺が中心の食事処(どころ)。創業は1874(明治7)年。3度の建て替えを経て、現在の店構えになった。手間を惜しまない数々のメニューは懐にも優しく、幅広い支持を得ている。

 現在は、クルーズ客船「にっぽん丸」の厨房(ちゅうぼう)勤務で世界一周も経験した高瀬雅章(たかせまさあき)さん(46)が代表を務め、店全体を掌握する。両親の誠(まこと)さん(73)と京子(きょうこ)さん(68)も、まだまだ現役として腕を振るう。天玉うどんは京子さんが考案し、調理を担当している。

 氏家うどんやそばは、自家製の手打ち麺。市場の仕入れを済ませた誠さんが朝5時ごろから作業を行い、開店に間に合わせている。

 このほか、「儲かりません」(京子さん)という幕の内弁当(810円・コーヒー付き)や日替わりランチ(同)も人気。麺とご飯は中盛りで50円増し、大盛りで100円増し。こちらもメニューと同様に、大変良心的との声を聞く。

 ■メモ さくら市氏家2517の3。午前11時~午後2時(平日のみ)。夕方は予約で営業。不定休。(問)028・682・2183。

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