頬が緩む濃厚なうま味 タベルナサクライ(宇都宮)ワタリガニのトマトクリームスパゲッティー

下野新聞
2021年4月28日

 一瞬、疑問符が浮かぶ店名の由来は「食べるな」ではなく「Taverna」。イタリア語で大衆食堂、居酒屋の意味を持つ。

 「イタリアでは一般的ですが、宇都宮では、あまり使われていないのでインパクトがあるかな、と」。オーナーシェフ桜井一昭(さくらいかずあき)さん(48)の読み通り、店名が話題になることも多い。

 「気軽に入れるお店」をコンセプトに2008年3月にオープン。約20席のこぢんまりとした店内はイタリアンでありながら、どこか懐かしく、アットホームな雰囲気に心が安らぐ。

 イタリアのミシュラン星付き店で修業した経験もあるという桜井さん。一押しは「ワタリガニのトマトクリームスパゲッティー」。

 カニを1時間以上煮込んだだしをベースに作ったソースは、濃厚なカニのうま味と生クリームのコクが口いっぱいに広がる。カニの身をフォークでかき出し、ソースを絡ませたパスタと一緒に口に含むと、頬が緩んだ。

 ランチタイムは、このスパゲティーにサラダとパン、飲み物、デザートが付いて1300円で楽しめる。イタリアの魅力を「肩肘張らない自由な気風」と語る桜井さん。宇都宮の“イタリア”が、ここにある。

 【メモ】宇都宮市陽東8の2の7。午前11時半~午後2時(土曜2時半、日曜祭日3時)、午後5時半~10時。定休は火曜・第2月曜。(問)028・663・5635。

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