カリッとスナック感覚 どじょうの唐揚げ 創作割烹和(なごみ)(小山)
下野新聞
2022年9月17日
カウンターに置かれた小さな水槽の中でドジョウが元気よく泳ぐ。これが唐揚げ(680円)の食材だ。
確か1970年代まで、自宅周辺の田んぼの水路には捕獲器が仕掛けられ、夏にはドジョウが食卓に上った。幼い頃の苦手なおかずの筆頭だったが、水路がコンクリート製のU字溝に変わり、すっかり姿を消した。懐かしくなり、注文したらやみつきになった。
使うのは全長10センチほどの養殖もの。注文が入ると水槽から引き上げ、日本酒で酔わせておとなしくなったところを揚げる。小さいから骨っぽくなく頭から食べられるし、泥臭さもない。カリッと歯応えがよく、ほろ苦さもあって、スナック感覚で箸とビールが進む。
店主の中島英樹(なかじまひでき)さん(44)は小山市出身。高校卒業後、上京して川魚の和食店などで腕を磨き、2014年に店を出した。ドジョウは市内にある県南地方卸売市場で仕入れる。「水槽を見て面白がって頼んで、そのままリピーターになるお客さんが多い」と言われ、納得した。
自慢の刺し身や焼き鳥とともに、店の定番メニューとなった。ドジョウを使った柳川鍋(850円)もある。
▼メモ 小山市中央町3の11の5。午後5時~午前0時。月曜定休。(問)0285・39・7988。