もりそば彩る天ぷら、小鉢  柚セット 蕎麦処やすらぎの里柚(大田原)

下野新聞
2022年6月17日

田園地帯を横切り、坂道を上った先にある「蕎麦処(そばどころ) やすらぎの里 柚(ゆず)」。店主須藤雅明(すとうまさあき)さん(66)の手打ちそばは、1・2ミリの細麺でのどごしが良く、かつお節の香りが高いつゆとの相性も抜群だ。もりそばに天ぷらや小鉢が付いた「柚セット」を、森の中の店内でおいしく味わえる。

高校教諭だった雅明さんと、小学校教諭だった一江(かずえ)さん(63)夫妻は週末になると、下野市の自宅から来て店を開いている。田舎暮らしに憧れ、別荘として購入した建物をそば店に改装した。母敏枝(としえ)さん(85)も一緒に訪れ、天ぷらなどの料理を手伝う。

40代ごろからそば打ちを趣味にしていた雅明さん。本格的に学ぼうと、定年退職後、すぐに横浜市の「一茶庵手打そば教室」に約1カ月通った。そば打ちのほか、経営のノウハウなども習得し、2017年6月に店をオープンした。

開業後、教員時代の教え子や同僚らが多く訪れ、再会を喜んでいる。地元湯津上の住民らが旬の野菜を持って来てくれることも。須藤夫妻は「店をやっているから出会える人たちがいる。一期一会かもしれないから、良い時間を過ごしてもらいたい」と笑顔を見せる。

■メモ 柚セットは1450円(1日6食限定)▽大田原市湯津上2914の2▽営業時間 午前11時~午後2時▽定休日 月~木曜(臨時休業はホームページで案内)▽(問)0287・47・6288。