15年かけた こだわり麺 【食べた? 県北味めぐり】(42)ラーメン いげたや(那須)

下野新聞
2020年4月10日

 看板商品はシンプルなラーメン。しょうゆ味の強いスープの香ばしさが、食べ応えのある手打ちの平打ちもちもち麺に絡む。彩りはチャーシュー、ねぎ、メンマ、なると、のり、旬で変える青菜と昔ながらのトッピング。店主赤羽幸夫(あかばねゆきお)さん(75)がこだわる一杯だ。スープは豚骨、鶏がらがベース。さまざまな粉を取り寄せてブレンドした自家製麺は、約15年かけて作り上げた。

 ラーメンだけでなく、定食やカレーライスなどご飯ものも取りそろえる。コメは本県産を使用。「地産地消。できるだけ地元のものを使用したい」

 1981年に創業。都内の会計事務所に勤務していたが、37歳の時に実家がある那須町に帰郷し、店を始めた。店名「いげたや」は、赤羽さんが幼い頃、生家が日光市内で営んでいた旅館の名前に由来する。

 店舗は、15年前の改装時に移築した築150年の古民家。「『育った家のよう』と常連さんから言ってもらえる」。昔懐かしい内装も魅力的だ。

 現在は、妻洋子(ようこ)さん(70)と息子の謙幸(のりゆき)さん(38)夫婦と切り盛りする。「39年間ぶれることなく、自分の舌で『これだ』と思う味を通してきた。息子にも今の味を受け継いでほしい」。地元で愛される一杯に会いに来てはいかがだろう。

 【メモ】ラーメン650円▽那須町豊原丙1319▽営業時間 午前11時~午後9時▽定休日 水曜日▽(問)0287・72・1924

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