食材、器すべて地元産 【食べた? 県北味めぐり】なかがわメシ 御前岩物産センター(那珂川)

下野新聞
2021年4月9日

 温泉トラフグに野生イノシシ肉の「八溝ししまる」、ホンモロコ。那珂川町の特産食材を使った料理が地元産の八溝杉で作ったプレートの上に乗る。器に小砂(こいさご)焼を使うなど、全てにおいて那珂川町にこだわった逸品だ。

 トラフグの刺し身は、かむほどに口の中にうま味が広がる。イノシシ肉はミキサーにかけたひき肉と生クリームを混ぜてパテにしており、滋味にクリーミーさが加わった。ホンモロコはから揚げ、天ぷら、素揚げの3種類が籠に盛られ、違った味を楽しめる。

 このほか、八溝そばや季節の煮物・天ぷら、手造りゆずこんにゃくゼリーなど、いずれも同町産の食材を使う徹底ぶりだ。

 メニュー開発のきっかけは、2017年から3年間にわたったJRグループの大型観光企画「本物の出会い 栃木デスティネーションキャンペーン(DC)」だった。18年に提供を始めたところ、観光客などに好評で、今では店の看板メニューになっている。

 店の脇には武茂(むも)川が流れ、春には遊歩道の桜が見ごろになる。塩澤孝子(しおざわたかこ)社長(60)は「食事だけでなく、里山や美術館、窯元なども訪れ、町の魅力を堪能してほしい」とアピールした。

 【メモ】なかがわメシは2940円▽那珂川町大山田下郷2766▽営業時間 午前9時~午後4時▽定休日なし▽(問)0287・93・0680。

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