ふわふわ食感鉄板一面 寿楽ハンバーグ レストラン寿楽(日光)

下野新聞
2020年7月10日

 鉄板一面に広がるハンバーグ。「寿楽といえばこれでしょ」と言われる看板メニューは、半世紀にわたり地域の人に愛されてきた。一番大きいのは約600グラムとボリューム満点。合いびき肉や卵などを独自に配合し、じっくりと焼き上げる。想像以上に柔らかく、ふわふわの食感で箸でも食べやすいのが特長だ。少し酸味のある特製ソースと肉のうまみが癖になり、リピーターが後を絶たない。

 ハンバーグは、初代店主小井土友芳(こいどともよし)さん(69)が日光地域の安川町での開店当初から約50年作ってきた。1988年に現在地に移転してからも味は変わらず、友芳さんが病で店に立つのが難しくなった7年前からは妻和子(かずこ)さん(68)ら家族で守り続けてきた。朝から晩まで奮闘する母の姿に、長男征宏(ゆきひろ)さん(42)は昨年、「跡を取る」と決意。仲間の助けで店を大規模改修し、ことし6月、新たな一歩を踏み出した。

 県内外で24年間、料理人として経験を積んだ征宏さん。秘伝のハンバーグにはレシピがないが、「子どもの頃からの記憶と感覚」を頼りに“財産”を受け継ぐ。痛感するのは「両親が教えてくれた人と人とのつながり」だ。「常連さんのおかげで続けてこられた店を少しでも長く残し、新たなお客さんにも喜んでもらえる店を目指す」

【メモ】「寿楽ハンバーグ」は大1700円、中1350円、小1千円(いずれもサラダ、ライス、コーヒー付き、税別)▽日光市今市本町3の13▽営業時間 午前11時半~午後2時(ラストオーダー)、午後5時半~同9時(同)▽定休日 月曜▽(問)0288・21・3555

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