地元素材でジュース開発 烏山高OB4人で地域貢献 那須烏山

下野新聞
2022年7月4日

【那須烏山】烏山高のOB4人でつくる有志の会「烏合(うごう)の手」は、市内産の野菜や果物を使ったジュース、クラフトコーラを開発、販売している。地元の素材にこだわった無添加の飲料作りを通し、古里の活性化に貢献しようと地道に活動している。

 同会は金井2丁目、1級建築士斎藤貴広(さいとうたかひろ)さん(42)ら、市内と埼玉県、東京都で活躍する同校OBの男性4人で2014年に結成した。4人で食事をする機会があり、「一定のキャリアを身に付けた今、何か古里に恩返しができないか」との考えで一致。埼玉県在住のメンバーがジュースの生産プラントを所有していたため、飲料開発に取り組むことになった。

最初に完成したプレミアムトマトジュース「赤烏(あかがらす)」は、メンバー自身が市内の畑で育てた加工用トマト「にたきこま」を使用。続いて市内の生産農家から調達したナシとリンゴを使った「梨烏」「黄金烏」、さらに市が保有するユズ畑で収穫したユズを原料とする「柚ゆず)烏」を相次ぎ製品化した。

昨年は昨今のクラフトコーラのブームに乗り、ユズ入りのコーラ「黒烏」をリリースした。

「虹の7色のカラスを羽ばたかせたい」と、7種のジュース開発を目標に掲げる同会。4人とも自営業で、本業の合間を縫って活動してきたかいもあり、昨春には自分たちの製品が市の特産品認証制度「なすからブランド」に選ばれた。

斎藤さんは「自分たちの楽しみのために始めた活動。事業として成立する規模にはまだ達していないが、仲間に恵まれて何とか続けている」と話す。活動時間が限られるため、「できれば私たちより少し若い世代の協力者が現れてくれたら」と願っている。

製品は龍門ふるさと民芸館、山あげ会館で入手できるが、現在は「黒烏」(200ミリリットル入り、350円)以外は品切れ中。(問)建築工房ヒロエ0287・83・2987か、メール(ugounote@gmail.com)。