山あいにサウナ開業 茨城・高萩 地域協力隊、古民家の蔵改装

茨城新聞
2021年11月30日

高萩の山あいで、「ととのう」体験を-。茨城県高萩市地域おこし協力隊が開業を目指していたサウナ施設が、10月お目見えした。同市下君田で空き家となっていた古民家の蔵を改装したサウナで体を温め、近くの大北川の水流で冷やすことができるとあって、県内外のサウナ愛好家から注目が集まっている。

市内の空き家を活用した民泊事業の展開を目指す協力隊の岸風花さん(28)、山形実和さん(27)が、民宿の目玉の一つにしようと蔵をサウナに改装した。10月26日にオープン。民宿は築約80年の住宅で、来夏の開業を目指している。サウナや民宿を含む一連の施設は「コアミガメ」と名付けた。

サウナ建設の実績がある長野県の専門家や設計事務所が手掛けた。蔵の1階の壁にしっくいを塗り、まきストーブを使ったサウナを楽しめる。2階では蔵に元々残っていたものを使ってレトロな空間を演出し、内気浴をできるようにした。住宅の裏を流れる大北川の水で体を冷やし、川に面したウッドデッキやハンモックで外気浴もできる。

近年、サウナを題材にしたテレビドラマが放映されるなど、サウナがブームとなっている。サウナと水風呂、休憩を繰り返して心身がほぐれる「ととのう(整う)」と呼ばれる状態を求め、既に年内の土日は予約が埋まっているという。

14日にサウナ好きの仲間と訪れた都内の会社経営、大宮高志さん(44)は「古民家を改装してサウナに入れるのは珍しく、最高だった。貸し切りなので気兼ねなく楽しめるのもいい」とさっぱりした表情で話した。

山形さんは「お客さんはサウナに入る前から君田地区のロケーションに圧倒されるようで、喜んでもらえてうれしい」と話し、「何度か来て地域の人にも会い、もっと高萩を身近に感じてもらうのが目標。地域のイベントとも連携していきたい」と語った。

各日午前、午後の2部制。完全予約の貸し切りで、収容人数は各8人。休日は1棟3万円、平日は2万2千円、高萩市民は2万円。月・金曜の夕方は1人1500円。火、水曜定休。ドッグランやペットルームがあり、ペット同伴が可能。問い合わせはコアミガメ(電)080(7557)0127。

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