着物で集い文化学ぶ つくばの旅館 地元伝説テーマに

茨城新聞
2019年11月28日

筑波山に着物で集い、日本の伝統文化を学んで自分磨きをするイベント「百人きもの」が27日、つくば市筑波の旅館「筑波山江戸屋」で開かれた。女性を中心に約100人が参加して、万葉集の講演を聴いたり地元食材を使ったランチを楽しみながら日本文化への知識を深めた。

つくば市民有志によるグループ「筑波山華やぎプロジェクト」が主催。2回目となる今回のテーマは「金色姫伝説」。養蚕の神をつかさどる筑波山近くの蚕影(こかげ)神社に伝わる金色姫伝説では、養蚕発祥の地がつくばといわれている。

イベントでは伝統芸能のしの笛の音色とコラボした金色姫伝説の朗読会や、書道パフォーマンスが行われ、参加者らは日本の伝統文化に触れ、地元食材を使ったランチにも舌鼓を打った。

つくば市の万葉集研究家、布浦万代(ふうらまよ)さんの「万葉集から『令和』を読み解く」と題した講演では、新元号の典拠となった現存する最古の歌集である万葉集について、「当時の政治や経済、文化、人々の生き方が分かる。いわば古代日本の生き証人ともいえる」と解説した。

参加した中国出身のつくば市、熊谷杏子さん(45)は「着付けは難しいけれど、とても華やか。また着たい」と笑顔で話した。

同プロジェクトメンバーで筑波山江戸屋の女将、吉岡鞠子さんは「伝統文化を通じて、(参加者に)華やかなひとときを楽しんでもらうことを大切にしている。今後も続けていきたい」と意気込んだ。

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