開店から1年、ファン増加 常陸太田「山のカフェ」 就労支援事業「福祉をかたちに」実践
常陸太田市西河内中町にある就労継続支援B型事業所のカフェ「山のcafe sasahara」は開店から1年が経過し、「自然に囲まれた日本家屋のカフェでリフレッシュできる」とファンが増えている。新型コロナウイルス感染症の影響で、サンドイッチのテークアウトだけで一時休止していた店内での飲食の提供も再開。同カフェの運営スタッフは「改めて利用者とともに店づくりに取り組みたい」と張り切る。
同カフェは相談支援事業所「山里舎」(菊池登茂子代表理事)が運営。菊池代表のご主人、正則さん(66)の築50年の実家を改修し、昨年6月にオープン。地元の木材を使った木の温もりが感じられる室内に改修し、木製のテーブルは正則さんの手作り。テーブル席やカウンター席に、和室も確保。大きな窓を生かし、玄関もガラス張りにして里山に囲まれた抜群のロケーションを満喫できる。メニューは週替わりで、各種サンドイッチやチキンカレーなどのご飯プレート、デザートに、コーヒーや紅茶など飲み物。焼き菓子も販売している。
現在は利用者3人と山里舎のスタッフ4人の計7人で切り盛りする。菊池代表は「福祉をかたちにしようとした時にカフェになった。食を通して人の交流を図り、それぞれの得意分野を生かせる空間をつくりたかった」と話す。
障害の違う3人の利用者はフロアでの接待や厨房(ちゅうぼう)、事務職などで働く。古川豊房さん(64)はパソコンを使った事務を担当。「お客さんにもスタッフにも居心地が良くなる提案をし、実施している。今後はもっと仕事の幅を広げたい」と笑顔を見せる。
開店から1年が経過し、管理者兼サービス管理責任者の菊池真澄さん(35)は「こういう場所なのでお客さんが来てくれるか心配だったが、足を運んでくれる人が徐々に増えている」と話す。ゆっくり過ごしてもらおうと、マグカップは少し大きめだ。
営業時間は午前11時から午後2時半(ラストオーダーは午後2時)まで。定休日は日曜、月曜日。予約可で(電)0294(78)0770。
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