手もみ製茶技術最優秀賞 さしま茶保存会の3人
伝統的な製茶技術による日本茶の品質を競う第19回全国手もみ製茶技術競技大会(11月、静岡市)で、県さしま茶手もみ保存会の3人のチームが最優秀賞を受賞した。同保存会の大会優勝は2011年に続き2回目。地元の伝統産業を活気づける若手の成果で、関係者は喜びに沸いている。チーム3人が4日、坂東市岩井仮庁舎を訪れ、吉原英一市長に大会の成績を報告した。
訪問したのは根本宏紀さん(32)=坂東市、木村万博さん(31)=同、飯田耕平さん(31)=境町。さしま茶協会が事務局を置く境町の橋本正裕町長も駆け付け、健闘をたたえた。
手もみ茶の大会では、うま味成分を増すよう紫外線よけのネットを掛けて育てた一番茶を主催者が用意。参加者は焙炉(ほいろ)と呼ばれる乾燥機を用い、午前8時半にスタート。昼食を食べずに午後1時ごろまで、ふかされた茶葉を手で丁寧に乾燥させ焙煎(ばいせん)する。
評価は茶葉の形と色、香り、水の色、味の5項目で評価される。
大会には14都府県の26チームが参加。県内からは県さしま茶手もみ保存会の2チームが挑んだ。野口公輝さん=境町=と野村和徳さん=坂東市、野仲孝明さん=同=のチームも12位と健闘した。
同保存会長の根本さんは「日頃からもみ方を研究し感覚を養ってきた。練習の成果」と大会を振り返り、「さしま茶を知らない人も多いのが悔しい。優勝すれば名前も売れる」と喜んだ。「郷土の誇り。これからも頑張っていただきたい」と吉原市長。橋本町長も「もう一度さしま茶を復興させ、この地方から発信させて」と今後の活躍にも期待を込めた。
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