「魅力再発見を」 笠間・愛宕山周辺にリゾート施設8月開業 市と不動産会社 茨城県民向け18日先行

茨城新聞
2020年7月7日

笠間市と不動産販売のコスモスイニシア(東京都)は、公民連携事業で、市の公共宿泊施設「あたご天狗の森スカイロッジ」(同市上郷)を改修し、グランピング機能などを備えた新たなアウトドアリゾート施設を開業する。施設名は「ETOWA KASAMA(エトワ笠間)」。立地する愛宕山周辺の魅力を再発見してもらうため、県内在住者限定で18日に先行オープンする。

同社は、大和ハウスグループの一つで、インバウンド(外国人観光客)向けの滞在型ホテルを手掛けるなど誘客関連事業で定評がある。また、国や地方自治体が所有する公共施設などを活用したアウトドアリゾート事業も手掛けようとしている。

市は、こうした同社の実績を評価。スカイロッジの魅力向上や維持費軽減、さらなる誘客を図るため、昨年12月に公民連携事業実施に向け賃貸借契約を結んだ。

「ETOWA KASAMA」は、同社が公民連携で進めるアウトドアリゾート事業の第1弾。「空に近い森のアウトドアリゾート」をキャッチフレーズに、都内から電車や車を使い約90分でアクセスできる好立地と、豊かな自然や笠間焼、ゴルフ場などの観光資源を特長に掲げている。

スカイロッジ同様、標高306メートルの愛宕山山頂近くに位置し、抜群の眺望が目玉。条件が合えば霞ケ浦や遠く太平洋なども望むことができる。さらに、屋外にキッチンやダイニング、バーを設けるなど、快適空間でアウトドア気分を満喫できるグランピングの機能を完備。星空の下での夕食も楽しめる。

客室は4タイプ。定員3人の「グレーステント」は、広い木製デッキに設置されたテントが非日常を演出。定員6人の「スイートキャビン」は、高い窓から優しい光が降り注ぐ設計で、家族や気の合う仲間とゆったりと優雅な時間を過ごすことができる。料金は「グレーステント」(3人宿泊)で4万5650円~6万7650円という。

非日常を演出する「グレーステント」=笠間市上郷(写真提供・コスモスイニシア)

同社は「笠間の愛宕山周辺は自然に恵まれ、首都圏から気軽に足を運べる立地が魅力」と話し、市は「誘客で実績のあるコスモスイニシアと組むことで、都市部からさらなる誘客を図りたい」と期待を寄せる。

「ETOWA KASAMA」は、県民向けに18日に先行開業し、8月18日に正式オープンする。問い合わせは(電)0299(56)7075。

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