苦境の花火業者支援へ 茨城・土浦市が全国大会代替企画 22年1、2月 「大曲」と競演も

茨城新聞
2021年12月31日

新型コロナウイルスの影響で「土浦全国花火競技大会」が2年連続の中止となったことを受け、茨城県土浦市は市内各地で、花火業者支援のための代替企画を行う。来年1月と2月に計5日間実施。うち1回は、土浦と共に「日本三大花火」の大会を持つ秋田県・大曲の花火と競演する。市は「苦境にある花火業界の復興に協力できれば」と話している。

代替企画は「土浦の花火~後世に伝える匠の技」と銘打ち開催。第1弾は来年1月15、22、29日、2月5日のいずれも午後6時から30分間。新型コロナ感染防止の観点から、密集を避けるため、詳細な場所は非公開。

企画には全国花火大会に参加している17都道県の45業者が名乗りを上げた。各業者の持ち時間は2分半で、4日間に11~12業者ずつを振り分け、1日約1400発を打ち上げる。地元ケーブルテレビで動画によるライブ配信を予定する。

第2弾は2月11日午後6時から30分間行う。市内4カ所で開会を告げる花火を同時に10分間打ち上げた後、土浦6社と大曲4社の花火師が合同で約2千発打ち上げる。地元ラジオの中継と動画のライブ配信もある。

全国花火大会は今年11月に予定されていたが、コロナ禍で2年連続の中止となった。全国各地で大会が中止された影響で、花火業界は苦境に陥っている。市は「技術の高い花火の魅力を改めてPRしたい。密にならず、静かに観賞してほしい」としている。