県民“憩いの場”に改装へ 茨城県庁11階「アトリウム」 コロナ踏まえパブリックビュー対応、執務エリア整備

茨城新聞
2021年1月18日

茨城県は、新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、水戸市笠原町の県庁舎11階の吹き抜けの共用空間「アトリウム」を、コロナ禍でも安心して催しを楽しんだり、ウェブ会議ができる県民の“憩いの場”に改装する。現在はフロアの一角にカフェがあるが、イベント時など以外は利用が少ない。間仕切りにアクリル板を設置するなどの感染対策を講じ、パブリックビューイングにも対応できるディスプレイの配置、ウェブ会議やテレワークに対応できるエリアの整備など、本年度中に完成する予定。

アトリウムは県庁舎11階にあり、12階から25階の展望ロビーまで吹き抜けの開放的な空間となっている。

県管財課によると、アトリウム改装のコンセプトは「新しい生活様式を踏まえた、ウィズコロナ時代でも、より快適で付加価値の高い多様な用途に活用できる空間の創出」。同階の一角には現在、カフェ「サザコーヒー」が出店し、コーヒーやお茶を楽しめる憩いの場となっているが、それ以外の空きスペースのさらなる有効活用を目指す。近く、プロポーザル方式で民間の設計会社を公募する。昨年12月の補正予算で、整備費3700万円が計上された。

同課は、大きく分けて三つの整備・活用イメージを提示。一つ目は、イベントやセミナー、パブリックビューイングなどに幅広く対応できる「新たな創造・発信スポット」。ディスプレイを複数設置し、ゆったりと座席を配置する。二つ目は、県民の憩いの場としての「一人席エリア」「団らんエリア」。観葉植物や可動式パーテーションで座席間の距離を確保したくつろぎ空間を提供し、ビジネスの打ち合わせにも対応する。三つ目は、生産性を高め、新たな執務環境を提供する「執務・会議エリア」。密を避けた配席、電源の確保で、ウェブ会議やテレワークに対応できる執務エリアを整備する。

県庁舎では昨年7月、最上階の25階展望ロビー北側が改修され、昼間はカフェ、夜間はアルコールを楽しみながら夜景を望めるスペースにリニューアル。多様に活用できる空間となり、多くの県民が足を運んでいる。

同課は「ウィズコロナ時代でも安心して県民の方にくつろいで過ごしてもらえる空間をつくりたい。県庁は基本的には執務する場だが、感染対策をきっちり講じ、県民に憩いの場としても活用してほしい」と話す。

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