自販機でフードロス削減 シェレンバウム、訳あり菓子など販売

下野新聞
2022年9月13日

洋菓子・パン製造販売のシェレンバウム(那須塩原市沓掛、鈴木謙允(すずきのりまさ)社長)は13日までに、ロッカー式の洋菓子・パン自動販売機「工場直販ロッカースイーツ」を那須塩原市前弥六の洋菓子工場前に設置した。製造過程で商品化できなかった訳あり商品や消費期限の迫る商品を販売し、フードロスの削減を目指す。

これまでも訳あり商品を店頭に並べていたが、通常商品への影響を鑑みて積極的には販売してこなかったという。一方で原材料費が高騰し廃棄費用もかかることなどから、店舗以外で販売方法を模索し、自販機を考案した。

自販機は温度管理のできるロッカーが18個あり、24時間稼働する。硬貨を投入してロッカーを開け、中から商品を取り出す仕組み。

日中は主に、製造過程で割れてしまったり、消費期限が迫っていたりするラスクやクッキーなどの焼き菓子を中心に販売する。午後7時から翌朝7時の時間帯は、店頭で売れ残った各種菓子パンを並べる。

販売価格は500円に均一。通常1袋648円の人気のラスクは量も2倍に増やして販売するなど、各商品とも割安感を打ち出している。

鈴木社長は「家庭で食べる分には何ら問題ない。フードロスの削減など持続可能な開発目標(SDGs)を推進しつつ、原材料費だけでも回収できればいい」と話している。