長野原・八ツ場ダム工事用活用 トンネルで地酒寝かす 夏でも15度程度「緩やかな熟成」 浅間酒造が予約販売

上毛新聞
2021年7月13日

 八ツ場ダム(長野原町)の知名度を生かした名産品づくりの一環で、ダム建設時に岩盤強化工事で使った「リムトンネル」で日本酒を寝かせる取り組みが今月下旬に始まる。地元の浅間酒造(同町長野原、桜井武社長)が造った「八ツ場の風」を貯蔵し、予約者に販売する。

 リムトンネルは、岩盤の中の断層や亀裂をセメントなどで埋めるリムグラウチング作業のため、ダム堤体の両側の山に掘られた。同社によると、トンネル内の温度は夏でも15度程度で安定しており、日本酒の熟成などに適している。

 「八ツ場の風」は地元産の酒米と水を使った既存銘柄。事前に注文を受け付けた分を21日~9月30日に貯蔵する予定。同社担当者は「緩やかな熟成で、まろやかなうま味になるはず」と話す。

 購入希望者は20日までに同社に申し込む。銘柄はいずれも「八ツ場の風」(1本720ミリリットル、送料込み)で、Aコース(純米吟醸酒1本、純米酒2本)は5千円、Bコース(各3本)は1万円。発送は10~12月の予定。浅間酒造観光センターで受け取る人には、オリジナル八ツ場ステッカーを贈る。

 申し込みは同センター(?0279-82-2045)か同社ホームページのオンラインショップへ。