《釣り》常磐沖のヤリイカ 単発の拾いで釣果32匹 肉厚、上品な甘みの旬物

茨城新聞
2021年3月28日

常磐沖のヤリイカは、産卵期を迎えると、南下して浅場に入るか、沖から浅場に移動してくる。いわゆる「寒流系ヤリイカ」だ。この時季は肉厚で、上品な甘みの旬のターゲット。そんな浅場のヤリイカをライトタックルとイカメタルで狙おうと3月中旬、日立市は久慈港の「釣友丸」で出船した。

この時季のヤリイカは肉厚で甘みがある

 

 

1月上旬、鹿島沖の水深150メートル前後から始まった今季のヤリイカ釣り。大型が群れていたにもかかわらず、サメやサバの邪魔でなかなか釣果が上がらなかった。2月末は大竹沖辺りの80メートルの浅場で束越えの釣果。しかし例年になく群れが少なく薄い。鹿島沖から平潟沖まで広範囲に散らばり、数釣りが期待できない状況が続いている。

標準タックルは、浅くても重り120号前後、プラヅノが7本から10本で全長も長く、慣れないと扱いが難しい一方、多点掛けしたときの重量感と数釣りの面白みが魅力で、イカ釣りの定番だ。

今季のように群れが薄ければ、ツノ数を減らして仕掛けを軽くすると扱いやすくなる。イカの触りも多く捉えられ、自ら掛ける実感を得られる。イカの引き、重量感も存分に味わえ、初心者にはお勧めだ。

テンヤマダイやタイラバのタックルを流用したイカメタルなど、浅場のポイントでは釣り方の選択肢も広がるとともに、気軽にヤリイカ釣りを楽しめる。

用意したタックルは、小型電動リールに道糸がPE1号、ライトゲームロッドに重り70号、プラヅノ4本仕掛け。状況に応じてイカメタル専用タックルとイカメタル25号でトライした。

ポイントは、水深70~80メートルぐらい。日立沖から少し南のポイント。反応が少なく薄いようで少しでも良い反応をと船長も苦戦している様子。

ようやく反応に乗せてスタートするも、ヤリイカの活性はかなり低い。誘い続けてようやく触りが出て、乗せても追い乗りがなく単発で数が伸びない。船も流しを小まめに変えてくれるが、終日状況は変わらなかった。

単発の拾い釣りに終わったが、ライトタックルだと活性の低いヤリイカの触りも捉えやすくツノ数の多いノーマルタックルに遜色ない釣果は32匹。船中さお頭となって、満足のいく釣行だった。(ジャイアント水戸南店・大山雅幸)

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