《釣り》初心者も楽しくクジメ狙い 大洗海岸の磯場 潮の香り、心地よい潮騒

茨城新聞
2022年3月5日

今回は1月中旬、釣りが初めての役者、ダンサーの永井理沙さんと一緒にクジメが釣れているという大洗の磯場へ向かった。永井さん同様、釣りが初めての人に釣りのレクチャーを通して楽しさを味わってもらい、景色が良く、さまざまな意味で海を満喫できる大洗海岸は最適のロケーションだ。

大洗海岸は、平太郎浜からアクアワールド大洗水族館まで続く海岸。潮の香りや心地よい潮騒が待っている磯は水深が浅く、磯遊びや釣りが楽しめる。

今回は4メートル強の投げざおと中型のスピニングリール、道糸はナイロンの5号を用意。根掛かりが多いので、当店オリジナルの胴付き仕掛けの1本針、蛍光レッドの四角錐(すい)型重り25号を使った。餌はもちろん赤イソメ。青イソメでも釣れるが、強いにおいがクジメの特効餌である。

クジメとアイナメは姿も習性も似ており、釣れるポイントも同じ。最も大きな違いは広げた尾びれの形状。アイナメは直線か「くの字」だが、クジメは丸みがある。側線の数がアイナメの5本に対して、クジメは1本。アイナメより赤みがかっているクジメは磯の香りも強い。60センチを超えるアイナメもいるが、クジメは大きくても40センチ程度だ。

クジメは、沿岸の浅い岩礁帯に隠れすむ。餌が近づくと飛び掛かって捕食するが、一口でのみ込まず一度吐き出して安全を確認し再びのみ込む。そのためアタリがあったら少しだけ送り込んで合わせるのが肝心だ。

投げ方や狙う場所を丁寧にレクチャーした=大洗町

 

 

朝から降る雨は昼ごろ上がる予報。潮が動く昼すぎに釣行開始。岩礁帯付近へ狙いを定め、さおを振って仕掛けを投げ込む。重りが着底したら糸を巻いて張る。待つこと10分。日が差し、潮が動き始めた。

さらに5分後、さお先がぐぐっとお辞儀。早速合わせを入れると、勢いよく手応え。障害物の下に潜られないよう早めに糸を巻き上げ、さおで一気に引き寄せると待望のクジメ19センチが海面から元気に顔を出した。

「釣れるかどうか心配だったが、丁寧に教えてもらい楽しく釣れた」と永井さんもうれしそう。

クジメ釣りは根掛かりが多く、初心者は嫌気が差すが、慣れれば仕掛けの投入や動かし方のこつがつかめ、根掛かりも減る。まずは根の中の釣りに慣れることである。磯場でのクジメは3月まで狙える。(金丸釣具店店長・石田直也)