《釣り》丸々サバ、一挙に2匹 ジギングサビキで欲張る 北茨城・平潟沖

茨城新聞
2020年12月20日

イカなどが定番だが、他の海域から迷い込んだり、回遊してきたり、安定しては釣れないが「今こそチャンス!」とばかりに対象魚を狙うときがある。今回は「秘密兵器」持参で、丸々とした「マサバ」をスローピッチというジギングで狙う。北茨城の平潟港から長孝丸で出港した。

まだ暗い午前5時、港に人はまばらだ。サバは狙ってもないのに掛かってしまうお邪魔虫というイメージがある。ほとんどがゴマサバで、釣れても海に返してしまう人が多い。

実は私もサバは5~6本釣れれば十分と思っている。おいしいのだが食べきれないほど釣れてもねえ。

脂の乗ったサバの刺し身

 

私の「隠れ本命」はヒラマサ。ここ2週間で15キロと10キロの大型が2本釣れている。今回サバにはふさわしくないヘビータックルを持ち込んだ。船は約40分で水深70メートルのポイントに。魚探モニターはサバの群れとおぼしき影を映し出した。

ここで前述の秘密兵器「ジギングサビキ」の登場だ。大型魚を狙うジグにラインを結ぶ途中にサビキを付けたもの。大きな魚を狙うついでにその近くの小魚も釣ってしまおうという欲張りな仕掛けだ。

仕掛けを投入すると、間もなくジグが底まで落ちる前にリールからラインが出ていくのが止まった。慌てて大きなアワセを入れるとびくびくと激しく暴れる魚の感触。しかもなかなかの重量感だ。小魚といえどサバは力が強い。十分な引きを楽しめる。

巻き上げて、ミチイトをつかんで一気に抜き上げると丸々とした魚体が2匹。すかさず血抜きをしてどんどん釣ってしまう。数匹釣れたところでジギングサビキの出番はここまで。後は大政狙い(大きなヒラマサ)に徹する。

ヒラマサは激しく逃げ惑う小魚の様子に異常に興奮する。なのでヒラマサ狙いのジグは強烈なアクションを加えることでランダムな方向にスライドが入るようになっていて、常に水の抵抗を受ける腕の負担は相当なもの。

それでもドリームをモノにするぞと、最後までジャークを続けたのだが「夢」は掛かってこなかった。簡単に釣れては夢ではないのかもしれない。もう一回挑戦しようと思う。

船中ではサバを20匹以上釣り、ワラサ、サワラなどを釣り上げた猛者もいて少しうらやましかった。(奔流倶楽部渓夢・上谷泰久)

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