《釣り》茨城・大洗で釣り教室 磯場でクジメ狙い 根掛かり注意、待望ヒット

茨城新聞
2022年1月23日

大洗港北側約1キロの一帯は、低い磯が連なり砂浜エリアが続く県内屈指の磯釣りポイント。そこで「クジメ」が釣れていると聞き及び、磯場を会場に当店が昨年11月に開いた釣り教室の模様をお伝えする。

大洗の磯はポイントも多い。水深は1・5~2メートルと浅く、沖目なら3~4メートルだ。海底は砂地混じりのゴロタ場で、海藻の付きもよくクジメには好環境だ。

クジメは、アイナメと姿も習性も、釣れる場所も似ている。違いは側線がアイナメ5本に対し、クジメは1本。尾ビレの先端が内側に切れ込んでいるのがアイナメ。丸く出っ張っているのがクジメで、体色がアイナメより赤みがかっており、磯の香りも強い。

アイナメは60センチを超えるがクジメは大きくても40センチに満たず、沿岸の浅い岩礁帯に隠れすむ。餌に飛び付いてくわえるが、一度吐き出して安全を確認し、再びのみ込む習性があるため、アタリが来たら少し送り込んでアワせると確実にフッキングできる。

今回は1・8メートルのさお、中型スピニングリールを用意。道糸は、場所によりナイロンラインの4号。仕掛けは胴付き仕掛け1本針。餌は青イソメ。

教室ではまず、さおの使い方、投げ方、仕掛け、餌の付け方、釣り場の状況などを説明した。砂浜と岩礁の入り交じった磯場は、風が少し強いが、波は高くなく、この時期としては上々のコンディションだ。

クジメは上から落ちてくる物や動く餌に興味を示す。岩礁帯や根周りを積極的に攻めたいが、慣れないと根掛かりばかりで釣りにならない。釣りは今日が初めてという参加者もいるので、まずはさおを真っすぐ投げる練習。慣れたら、根の周辺も狙うようアドバイス。参加者の間を回り、質問やトラブルに対応した。

1時間ほどして潮が動くと、守谷市から家族で参加した海老沼忍さんに待望のヒット。アワセを入れてリールを巻き、さおで一気に引き寄せて上がったのは約20センチの本命クジメ。

待望の本命クジメ、約20センチと小さいながら引きは結構強い=大洗町

 

 

「仕掛け着底後5分くらい待ち、アタリがなかったら少し誘いを入れて再び待つ」という教えを忠実に繰り返したという。同じ場所で今月中旬、当店の常連客が42センチのアイナメと20センチのクジメを釣り上げている。

磯場の釣りは、根掛かりするポイントが多く、仕掛けや重りは予備を十分に用意したい。夕マズメや干潮時に魚の活性が高まることもあるので、その時間帯も狙い目だ。(金丸釣具店店長・石田直也)