もち麦みそ 麹が命 佐野の田名網さん

下野新聞
2021年3月7日

【佐野】柿平町の市食材加工施設「菜蟲館」の加工所で3日、市内産もち麦を使ったみそ造りが行われた。

麦みそは、麦麹(こうじ)と大豆などを混ぜて造るみそで、九州や四国などで多く消費されている。「もち麦みそ」造りはJA佐野と協力し、同所、農業田名網収(たなあみおさむ)さん(80)と妻幸子(さちこ)さん(75)らが2019年から本格的に行っている。

使用するもち麦は、小中地区産「ダイシモチ」100キロ。この日は早朝から5人が作業に臨み、もち麦を約4時間水で冷やした後に蒸し、冷まして麹菌と丁寧に混ぜ合わせ、発酵機に入れるまでの工程に取り組んだ。2日間かけて麦麹にし、大豆や塩などと混ぜて約半年間熟成させるという。

完成したもち麦みそは、佐野観光農園アグリタウンなど、同JAの直売所で販売する予定だ。

田名網さん夫妻は「麹菌は冷やしすぎると死んでしまい、熱すぎると黒くなってしまうので、温度調節が大切。おいしいという声が何よりうれしい。元気なうちはできるかぎりみそ造りを続けたい」と話した。

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