変わらぬ優しく濃厚な味 やきそば きっかぶ(日光)

下野新聞
2021年3月18日

鬼怒川温泉駅から徒歩3分の住宅街にあるやきそば店「きっかぶ」。1983年4月の開店時から変わらない、濃厚で優しい味わいのやきそばは、冷めてもおいしいと評判だ。長きにわたり地域の人たちに愛されており、観光客のリピーターも後を絶たないという。

店主の手塚香代(てづかかよ)さん(66)が時間をかけて丁寧に焼く。中太の蒸し麺で、具は豚バラ肉とたっぷりのキャベツ。味付けには甘めのウスターソースを使い、ショウガや豚骨など8種類の素材を半日かけて煮込んだ特製スープも加える。初めての来店客には目玉焼きのサービスも。

店名は切り株に群生するキノコ「ナラタケ(通称きっかぶもだし)」にちなむ。大勢の客でにぎわい、切り株で腰を休めるようにくつろいでほしいとの願いを込めた。新型コロナウイルス感染症の影響で現在はテークアウトのみだが、手塚さんとやきそばを待つ客とのコミュニケーションは健在だ。

1日15食限定のお好み焼き風の「きっかぶ焼き」も人気で、やきそばと一緒に注文する人が多いという。手塚さんは「『おいしい』の声と笑顔が一番うれしい。お客さま、友達、家族などに支えられ感謝でいっぱい」と話す。

【メモ】やきそばは300~700円(100円ずつ増量可)。きっかぶ焼きは300円▽日光市鬼怒川温泉大原1413の13▽営業時間 午前10時~午後5時。事前予約推奨▽定休日 日・月・火曜▽(問)0288・77・2644

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