大瀬観光やな、再開 【台風19号 1年】メインの食堂棟が完成 茂木観光 目玉に

下野新聞
2020年10月21日

 【茂木】昨年10月の台風19号の大雨による那珂川の増水で被災し全壊、再建を目指していた大瀬の「大瀬観光やな」食堂棟が完成して、ほぼ1年ぶりに19日に営業を再開する。今年はやなを設けることができなかったが、町の観光の目玉施設として来年の完全復活を目指す。

 新食堂棟は同施設のメインの飲食施設で、鉄骨造り2階建て約300平方メートル。水害に備えて約3メートル持ち上げ、2階部分だけを144席の食堂と厨房(ちゅうぼう)に充てた。車いすでもスロープを通って上がれる。建物は被災前よりやや小さく、新型コロナウイルス対策で席数も減らしている。

 食事場所としては、ほかに先行して再開した別棟の厨房棟2階に52席があり、予約客などに対応できる。

 開業直後は仕入れたアユを使った定食(1600~2400円)を200~300円引きのオープン記念価格で提供するなどして、再開を待ちわびた客を迎えることにしている。

 再建費用は一部に公的助成を見込んだがかなわず、全て自社で手当てしたという。高林辰彦(たかばやしたつひこ)社長(44)は「水害時はいろいろな人に励ましの言葉を頂いた。昨年と同程度に増水するとこれでも浸水するが、やむを得なかった。新型コロナで大変な時期だが、ぜひ川魚を食べに足を運んでほしい」と話した。(問)同やな0285・63・2885。

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