フナ甘露煮、生産ピーク 古河

茨城新聞
2016年12月21日

正月料理に用いられる伝統食、フナの甘露煮の製造が、古河市内の製造元でピークを迎えている。

1897年創業の「ぬた屋」(同市中央町3丁目)は、甘さを抑えた上品な味が特長。秘伝のタレには、同市諸川の大橋醤油(しょうゆ)店=1845年創業=のしょうゆが創業以来用いられているという。直径約60センチの鍋一つに素焼きされたマブナ約800匹を入れ、約6時間半じっくりと煮込まれる。琥珀(こはく)色に輝く甘露煮が煮上がると、調理場は甘い香りの蒸気に包まれる。

4代目の野村久男社長(59)は「この時期、毎年来てくれるお客さんがいるのがうれしい。120年続く伝統の味を守っていきたい」と話した。

ぬた屋など古河鮒(ふな)甘露煮組合に加盟する4店のフナ甘露煮は、市の「古河ブランド」として認証されている。 

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