水辺望む石蔵カフェ 潮来の交流拠点に23日プレオープン テラスも併設
大正時代末期に建てられた石蔵を改装した潮来市牛堀の交流拠点「北斎遊学館」に、新たに「水辺のカフェ 北斎」がオープンする。県内や千葉の新鮮な食材を提供する予定で、併設のテラスからは、眼下を流れる常陸利根川をはじめ、天気が良ければ筑波山や富士山も望める。23日のプレオープンを前に、所有者の吉川利一館長(67)は、「有機無農薬の野菜を中心にしたメニューと、テラスからの風景を堪能してもらいたい」と話している。
潮来市牛堀地区は、葛飾北斎の「富嶽三十六景」で水運の要衝「常州牛堀」として栄える様子が描かれた。そうした歴史を背景に、大谷石造りの蔵は、農協の倉庫に使われた。
その後役割を終えた蔵は、土地の所有者である吉川館長に返却されることになった。吉川館長は「貴重な建物をなんとか有効活用できないか」と2006年、内部を改装し、貸しホールとしてオープン。12年からは毎週土、日曜日に地場産野菜などを販売する朝市も開かれるようになった。
今回、石蔵に2階部分とロフトを新設し、テラスも増築。約30席を擁するカフェをオープンする。メニューは主に朝市で販売している野菜を使ったプレート料理「北斎ランチ(仮称)」、ピザ、カレーなど。涸沼産シジミのみそ汁や、「発酵の里」として知られる千葉県神崎町の甘酒、コーヒーなどを取りそろえる。23日に仮オープンし、メニューが確定するグランドオープンは7月中旬ごろの予定だ。
カフェの営業時間は午前11時から午後5時(水曜日定休)。29日からの毎週金、土曜日は午後5時から9時まで、ビアガーデンも営業する。
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