《食いこ》FLOUR BASE 105(結城市) かき氷に野菜のシロップ

茨城新聞
2019年7月7日

JR結城駅前の「FLOUR BASE(フラワーベース) 105」は夏はかき氷、冬はマフィンや焼き菓子の店。結城市の隣、栃木県小山市の生沼由香理(おいぬまゆかり)さんが昨年開いた。現在かき氷店を営業中。シロップは自家製で、果物だけでなく、ゴーヤーやトウモロコシ、青ジソなど旬の野菜を使ったものもある。日替わりシロップや営業日は写真共有アプリ「インスタグラム」で最新情報を告知する。

都内のアパレル会社で洋服の作り手として働いていた生沼さんは約10年前、実家のある栃木県に戻った。趣味の菓子作りを生かし「自分で作った菓子を販売しよう」と決意。店舗を持たず茨城や栃木などのイベントに出店する移動販売を始めた。「2年目から夏場にかき氷を始めるようになった」。結城の街を歩きながらアートや音楽、食を楽しむ祭り「結い市」に参加したのが縁で、店を開いた。

「古いものが好き」と言う生沼さんは使い込まれた建具などを店の内装に利用。結城紬(つむぎ)の代表的な亀甲柄の六角形を表した机や椅子を作った。店先のレトロなかき氷機は店を構える前にイベントで使っていた相棒だ。扉がなく開放感がある店舗は縁側のようで、居心地がよい。

「茨城と栃木の誇れる素材を使おう」と氷は栃木県日光市の「松月氷室(しょうげつひむろ)」の天然氷。シロップの野菜はなるべく古河市や結城市など近くから仕入れる。イベントで地元の農家と知り合い、野菜でシロップを作るようになった。「大好きな野菜をよりおいしく、より食べやすく」の思いで取り組む。今月は古河市産ゴーヤーのシロップが登場する。

「超絶あずきミルク」はミルクと黒蜜、愛媛産ブラッドオレンジの蜂蜜漬けのシロップを掛け、素材の味を生かした小豆、枝豆、カボチャのあんと、結城市の酒蔵「武勇」が作る甘酒をトッピングする。「甘酒は氷に負けないよう濃いめ。特別に作ってもらっている」。果物のシロップは巨峰やスイカなど。実家で取れたプラムやパッションフルーツなどもシロップにする。

かき氷は10月の結い市まで、11月からはマフィンや菓子の予定。

■お出かけ情報
フラワーベース105
▼結城市結城7518の1
▼営業時間は午前11時~午後6時、売り切れ次第終了
▼定休は月曜・火曜
▼(電)070(1464)1050

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