《茨めん》二種もり蕎麦 Z庵(結城市)

茨城新聞
2019年6月2日

もりそばの「十割蕎麦(そば)」「全粒蕎麦」、十割と全粒を食べ比べできる「二種もり蕎麦」が「Z庵」のそばメニュー。天ぷらもご飯ものもない。代表の氏家正美さんが自家栽培した常陸秋そばを石臼で手びきし、手打ちする。そばつゆのだしは近海で取れたカツオの鹿児島県産の本枯節(ほんかれぶし)。だしを取る直前に手で削る。そばの殻をむいて製粉した十割蕎麦は緑がかった白で「繊細な甘味と香り」。対照的に、玄そばをひいた全粒蕎麦は黒みがかっており、「野趣あふれる香ばしさ」。

子どもの頃からのそば好き。20代からそばを打つようになり約30年。全国の産地から粉を取り寄せ、そばに関する書籍を読みあさるなど突き詰める性分。自宅の6畳間を改装し、2014年店を開いた。「おいしいそばは手打ちの技術よりも何よりもいい原料を手に入れること。一から自分の求めているそばを作ろう」と16年からソバの栽培を手掛ける。昨年から春と夏に種をまく二期作を行う。

席数はわずか7席。遠方からも客が訪れる。「せっかく来てもそばがなくては申し訳ない」とそばの事前注文をホームページで受け付ける。2日前までに申し込む。そば以外には氏家さんのこだわりが詰まった「蕎麦豆腐」などサイドメニューが3品。

結城市結城8680の16
午前11時~午後2時半(ラストオーダー、売り切れ次第終了)
日曜定休
(電)0296(33)1725

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