古河で最盛期 フナの甘露煮

茨城新聞
2018年12月26日

古河市の郷土料理で正月に欠かせないフナの甘露煮作りが、市内の各甘露煮店で最盛期を迎えた。
1897年創業の「ぬた屋」(同市中央町3丁目)は、甘さ控えめでまろやかな味が特長。秘伝のたれは創業以来、同市諸川の大橋醤油店=1845年創業=のしょうゆを用いる。生産量は12月だけで3トン以上に上る。
素焼きしたフナ約800匹を直径約60センチの鍋に入れ、水と砂糖だけで約4時間煮込む。さらに、たれや水あめなど調味料を加えて約2時間。煮上がると、フナは鮮やかなべっ甲色に輝く。
「古河の伝統を伝える尾頭付きの甘露煮を、正月に家族で食べてほしい」と、4代目の野村久男社長(61)。早朝から深夜までの仕込み作業は31日まで連日続く。

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