秘法に祈る充実の新年 日光・興雲律院で「年越大祭」
下野新聞
2019年1月15日
比叡山(京都・延暦寺)、東叡山(東京・寛永寺)と並び、天台宗の修験道場として知られる日光市萩垣面(はんがきめん)の日光山興雲律院(こううんりついん)で14日、秘法の護摩たきなどをして1年の無事を祈る「年越大祭」が開かれた。
かつては元日から2週間にわたる修行の満願日を祝った法事。午前11時、山伏たちがほら貝を吹き鳴らして登場。刀やおのではらい清め、人の背丈ほどの護摩壇に火を付けると真っ赤な炎が上がり、大勢の参拝者が祈りをささげた。
本堂では厄よけ豆まきを行い、「福は内」の掛け声で福豆や菓子がまかれた。同市大桑町、主婦川村(かわむら)マサコさん(82)は「護摩たきの煙を浴び、交通安全や健康を祈った」と話していた。