新春の空へ矢放つ 日光で武射祭
下野新聞
2019年1月7日
日光市中宮祠の日光二荒山神社中宮祠で4日、室町時代から続く伝統行事「武射祭(むしゃさい)」が開かれ、神職らが新春の青空へ勇ましく白い羽根の矢を放った。
参列者は社殿での神事の後、雪化粧した上神橋(かみしんきょう)へ移動。中麿輝美(なかまろてるみ)宮司が勇壮な掛け声とともに矢を放つと、他の神職や市内外の弓道家約20人が続いた。見物客は放たれた矢を縁起物として拾っていった。
宇都宮市中里町、会社員細島明希(ほそしまあき)さん(28)は「5年ほど前に初めて矢を拾い、願いがかなった。今年も良い年となりますように」と笑顔で話した。
武射祭は、男体山の神と群馬・赤城山の神が戦場ケ原で争った際、男体山の神が弓の名手の加勢で勝利した伝説に由来する。