門出彩るサイネリア　茨城・那珂

卒業式や卒園式のシーズンを迎え、会場を華やかに彩る花、サイネリアの出荷が最盛期を迎えている。茨城県那珂市の生産農家では、ハウス内にピンクや白、青などの花が咲き、卒業生の門出を祝う日を待つ。

サイネリアはキク科の一年草。那珂市静の生産農家「しどり園芸」では、約千平方メートルの敷地で約6千鉢を栽培している。代表の市橋陽平さん(41)は、両親と共に出荷作業に当たり、枯れた葉を取り除いて見栄えを整え、花を保護するフィルムをかぶせていた。今冬は日照時間に恵まれ、順調に育ったという。

花は市場を通して北海道から大阪まで出荷するほか、那珂市内の小中学校からも注文があった。市橋さんは「旅立ちの大切な場に飾ってもらえるのは光栄なこと。思い出の片隅に、花もとどめてもらえたらうれしい」と話した。