パトレイバー 立像や原画、作品にゆかり 茨城・土浦で展覧会

茨城新聞
2022年1月18日

ロボット犯罪の頻発する世界で奮闘する日本の警察を描いた人気作品「パトレイバー」のシリーズ誕生30年突破を記念した展覧会(茨城県土浦市主催)が、同市大和町の土浦市民ギャラリーで開かれている。劇場版作品の絵コンテや原画、作中に登場するロボットの立像など約150点が並ぶ。作品ゆかりの地での開催に、県内外から数多くのファンが訪れた。2月13日まで。

物語は、2000年前後の日本で人間型作業機械(レイバー)を使った犯罪に対し、警視庁が本庁内に「特殊車両二課」を設置。レイバーを取り締まる「パトロールレイバー(略称パトレイバー)」が活躍する群像劇になっている。

物語中では、主人公のパトレイバーに対し、敵方のメカ「グリフォン」が登場する。土浦市内の研究所で開発されたという設定だ。

展示では、劇場版2作目に関連した原画や絵コンテのほか、登場人物やメカニックの設定資料が並ぶ。テレビアニメ版などの名場面を再現したジオラマや、黒電話や中華料理屋の岡持ちといった小道具もある。

県内での開催に、地元ファンからは喜びの声が上がった。つくば市の今成敬信さん(43)は「親が公務員だったこともあり、作品の中にある公務員の悲哀に魅力を感じる。30年来のファンで、好きな気持ちは今も色あせない」と笑顔。会社を休んで来たという都内の男性(54)は「茨城県に来たのは今日が初めて。特製のクリアファイルをもらいたいので、市内を巡るスタンプラリーに挑戦する」と話した。

漫画家のゆうきまさみさんや映画監督の押井守さんらの原作グループ「ヘッドギア」は、展示パネルを通じ「長年にわたり作品世界を支えてくださったファンの皆さん、今回主催の土浦市に深く感謝を表します」などと伝えた。

入場料は大人千円、小中高生は500円。土日は事前予約制。