「藍マンゴー」を商品化 壬生の新たな観光資源に 障害者施設利用者ら栽培 第1弾“丸ごと”大福
【壬生】下稲葉の社会福祉法人共育会は、運営する障害者施設が作る壬生産マンゴーを町の観光資源として広めようと、町内外の飲食店などと商品化に取り組んでいる。第1号として、安塚の松屋和菓子店がマンゴーを丸ごと使った大福の販売を始めた。同法人の統括施設長若林享子(わかばやしきょうこ)さん(59)は「化学肥料は使わず、藍の抽出液を農薬代わりにして栽培した。藍の魅力や壬生でマンゴーが採れることを知ってほしい」と話している。
マンゴーは、同法人が4月に開設した栃木市都賀町家中の「障がい福祉サービス事業所Honu(ホヌ)」の利用者が、下稲葉の約495平方メートルのハウスでポット栽培している。隣接する畑10アールで藍草も栽培しており、抗菌、抗酸化作用があるという藍液と漢方のみを使った「藍マンゴー」として育てている。
夏に初めて約千個を収穫。一般的なマンゴーの糖度は15度程度とされるが、若林さんは「とにかく香りが強く、糖度は18度でとても甘いです」と説明する。贈答用などで販売したほか、冷凍保存して今回の大福に活用した。
商品化は、伝統的な製法の藍染め製品や藍の種を使ったプリンの製造も行う同法人が、藍をもっと発信しようと町に相談したことが始まり。町も観光資源として注目し、藍マンゴーを同店に紹介した。
発売されたのは「藍マンゴー大福」(1058円)と大きいサイズの「プレミアム藍マンゴー大福」(1598円)。どちらもマンゴー1個を、白あんとミルク入りの柔らかい餅で包んでいる。プレミアムは直径8センチ、重さは250グラムあり、インパクト抜群。
同店の神永勝宏(かみながかつひろ)代表(53)は「壬生でこれほど濃厚なマンゴーが採れるなんて衝撃だった。値段が高くてもぜひ使いたいと思った」と話す。
大福は同店と、同法人が運営するカフェ「メリーアンドポノ」(本丸1丁目)で冷凍販売している。数量限定のため予約がお薦めという。
(問)同店0282・86・0051。同カフェ050・5319・3553。
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