県内唯一のアマ無線店  宇都宮ハムセンター(宇商通り)桜井昭由さん(71) 

下野新聞
2021年10月17日

 趣味で行う無線通信「アマチュア無線」の機器を中心に扱っています。通信には国家資格が必要ですが、資格のいらない無線機なども取りそろえています。

 店名は、アマチュア無線家のことを「ハム」と呼ぶことに由来しています。以前、食品のハム屋さんだと勘違いした女性が入ってきたこともありましたね。

 鹿沼市の生まれです。専門学校卒業後に東京の無線専門メーカーを3年勤めて退職。1973年に地元栃木県へ戻り、この店を開業しました。主に私が修理を、妻の尚子(なおこ)(68)が接客を担当しています。

 アマチュア無線は周波数によって飛ぶ距離が違い、いろいろな楽しみ方ができます。昔はどの高校にも「ハムクラブ」が必ずあるほど愛好者が多かったのですが、現在は高齢化が進んでいますね。新たに資格を取った初心者の人には丁寧にアドバイスをしています。

 今では県内唯一のハムショップになりました。無線通信で「メーカーも修理を受け付けない無線を修理する店がある」と聞きつけたお客さんが、茨城などからも訪れることがあります。

 向かいにあった倉庫が銀行になったり、近くの商店が民家になったりして、宇商通りも時の流れを感じます。でも、形は変わっても今も昔もにぎやかな通りです。

 ■メモ 宇都宮市大曽1の5の6。(問)028・621・9598▽営業時間 午前10時~午後5時半▽定休日 水曜▽一押し商品 アマチュア無線機のFT-991A▽宇都宮を一言で言うと 落ち着いていて温かい街

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