「ココロ」の傷 癒やして 【負けない 新型コロナ】日光の上映団体 来月、県内12会場で映画祭

下野新聞
2021年8月29日

 【日光】県内で社会派映画の上映を手掛ける今市の任意団体「栃木県映画センター」は9月2日から、県内12会場で映画「心の傷を癒(いや)すということ」を順次上映する。新型コロナウイルス禍で閉塞(へいそく)感が漂う中、「とちぎココロの映画祭」と銘打ち、映画を通じて癒やしを届けようと企画。文化庁の「コロナ禍を乗り越えるための文化芸術活動の充実支援事業」に採択された。

 上映作品は、阪神淡路大震災で自ら被災しながらも、避難所などで被災者の心のケアに奔走した精神科医の故安克昌(あんかつまさ)さんの実話を基にしたヒューマンドラマ。壮絶な日々を送る被災者の心に寄り添う姿や家族との絆が描かれており、今年1月に公開された。

 上映日は9月2日(那須塩原市・黒磯文化会館)、3日(栃木市・栃木文化会館)、6日(大田原市・ハーモニーホール)、7日(真岡市・市民会館)、13日(鹿沼市・市民文化センター)、15日(佐野市・市文化会館)、16日(高根沢町・町民ホール)、17日(足利市・市民プラザ)、19日(宇都宮市・文化会館)、22日(下野市・グリムの館)、29日(日光市・今市文化会館)、30日(宇都宮市・パルティ)。

 緊急事態宣言発令などの影響で変更する場合もあるという。

 各会場とも座席数を減らすなどの感染防止対策を講じる。開始時間は各日午前10時半と午後1時半。料金は18歳以上が千円、18歳未満無料。当日券のみ。

 高橋祐也(たかはしゆうや)代表(40)は「コロナ禍の中、疲弊している人たちの心を少しでも後押しできればいい」と話している。(問)高橋代表090・9686・8045。