メモリアルブック制作 足利市民会館 忘れない 若手文化人らが取材、撮影 年内発行目指しCF
【足利】30日で55年の歴史に幕を閉じる市民会館にまつわる市民の記憶を次代へつなごうと、市ゆかりの若手文化人らがメモリアルブック「未来へつづく本」の制作準備を進めている。メンバーで市出身の映画監督菊地健雄(きくちたけお)さん(43)は「多くの市民に愛された場所。建物がなくなっても、思いを引き継げるような本にしたい」と話す。同日までクラウドファンディングで資金を募っている。
同会館は1966年開館。文化施設としてだけでなく、結婚式や学校行事などにも使われ、市民の暮らしと密接に関わってきた。
メモリアルブック制作は、足利を盛り上げようと同会館で座談会「ロイアルナイト」を開いた若手文化人が呼び掛け、始動した。
ライターやカメラマン、イラストレーターなど多彩な職種のメンバーが、7月に始まる解体を前に同会館の撮影や取材を進めている。幅広い世代の市民から同会館にまつわるエピソードも取材し、誰もが自らを投影して読めるような「市民会館物語」をまとめる。
菊地さんは「本業の映像で残すことも考えたが、単なる記録でなく、55年間の人の思いや気配が今後につながるようなものとしたい」と話している。
ブックはA5判、約100ページ。年内に2千部発行を目指す。物語のほか、建築記録や未来の市民会館への提言も盛り込む。市内飲食店や美容室など6店舗で予約販売を受け付けている。
(問)ロイアルナイトのインスタグラム(アカウントは@royal_night_ashikaga)
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