縄文期の交流伝える 町内出土 耳飾りや石器展示 

上毛新聞
2021年5月11日

 下仁田町は、町自然史館を主会場に企画展「下仁田から見つかった白い耳飾のなぞ」を開いている。町内などで発見された装飾品や石器といった300点以上の展示品とポスターを通じ、遺跡について学ぶことができる=写真。

 メイン展示の「?状耳飾(けつじょうみみかざり)」は縄文時代の装飾品。同町馬山の下鎌田遺跡からは1987~90年に発掘された。その後のX線による解析で国内にはない材質で作られたことが判明し、縄文時代に同町とアジア大陸が交流していた可能性があると、昨年3月に公表された。

 同館の担当者は「耳飾りをはじめ、下鎌田遺跡には国内各地から石器石材が運ばれていた。町が交通の要衝だったことなど、展示で事実を広く知ってもらえたら」と期待する。

 12月19日までだが、新型コロナウイルスの感染状況で中止となる可能性もある。入場には検温や手指消毒といった感染症対策が必要。午前9時~午後4時半。水曜定休。入場料200円(高校生以下100円)。副会場の町歴史館(別途入場料が必要)では縄文時代の石材の流通について展示している。

 問い合わせは町自然史館(電話0274-70-3070)へ。
(黒沢豊)