駅員が手作りマップ 気軽にランチ、飲食11店紹介 龍ケ崎の駅周辺

茨城新聞
2021年1月29日

地域活性化につなげようと、JR常磐線龍ケ崎市駅の駅員有志が作製した同駅や関東鉄道竜ケ崎駅周辺の飲食店を紹介する手作りのランチマップが好評だ。今月4日から龍ケ崎市駅構内で配布を開始すると、駅を利用する多くの通勤通学客がマップを手に取る姿が見られた。作製に当たったJR東日本社員は「駅の近くには気軽に食べに行ける場所がいろいろある」とPRしており、龍ケ崎市の玄関口である駅周辺を再発見できそうだ。

ランチマップは、中華そばや定食などの写真を敷き詰めた表紙を開くとA3判の地図が現れる。地図の道路や線路、列車は社員が手描きし、あえて手作り感を出して「既存の宣伝物にはないインパクトを出した」(龍ケ崎市駅担当者)という。JR龍ケ崎市駅周辺で6店舗、関東鉄道竜ケ崎駅周辺で5店舗を掲載した。

昨年秋に社員が「地域と距離を縮めるために作りたい」と発案。社員一丸となって「(地元の)駅として地域のためにできることをどんどんやろう」と作製を開始した。

社員が市商工観光課に話を聞いたりして積極的に情報収集。両駅から離れた飲食店も取り上げた。掲載店は飲食店だけでなく、同市名物のコロッケを扱う店や老舗の和洋菓子店も含む。

龍ケ崎市駅で配布を開始すると2日に1回、100部を補充するほどの人気を博し、「男女問わず、通勤や通学する人が手に取り、朝と夕方には(棚から地図が)なくなる」と同駅担当者。

3月14日から5月9日まで同市などが主催して謎解き街歩きイベントを開催予定。無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使い、市に関するクイズを解きながら竜ケ崎駅と龍ケ崎市駅の周辺を散策する。イベント中の昼食での利用やランチマップを目的とした同市への訪問を期待している。蟹山友香(かにやまゆか)龍ケ崎市駅長(41)は「(ランチマップを見れば)皆さんに発見がある。より楽しく龍ケ崎市で滞在していただけたら」と話した。

JR龍ケ崎市駅は竜ケ崎ニュータウンなどに近く、県内の駅の中でも有数の利用客を誇る。昨年3月、佐貫駅から改称された。

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