邑楽が誇る伝統織物「中野絣」 展示や動画でPR

上毛新聞
2021年1月17日

 群馬県邑楽町の中野地区(旧中野村)でかつて全国に名をはせ、隆盛を誇った織物「中野絣」を知ってもらおうと、地元関係者が取り組んでいる。31日まで町中央公民館で製品や生産用具を展示しているのをはじめ、3月にはプロモーション動画を制作して町内外にアピールする。新型コロナウイルスの感染状況を見極めた上で、中野絣をまとったファッションショーや講演会なども計画する。関係者は「この地で栄えた織物の歴史を知ってほしい」と意気込んでいる。

 中野絣は明治時代に生産が始まり、大正時代にかけて大小140軒ほどの機屋が切磋琢磨(せっさたくま)し、新しい柄の考案にしのぎを削っていたという。繁栄ぶりは「西の大和絣(奈良県)、東の中野絣」と称されるほどだった。その後、流行の変化や洋装の定着などもあり徐々に衰退し、1970年代には姿を消した。

 中野絣の歴史を知るきっかけにしてもらおうと、同館は生産用具などの展示を今月から開始。メインイベントとして16日に予定した中野絣のファッションショー「おうら浪漫コレクション」は、新型コロナの感染拡大の影響で春以降に延期するが、3月ごろに同イベントの開催告知を兼ねた中野絣のプロモーション動画を制作する計画だ。

 また、同館は資料を保存するため、各家庭などで保管されている中野絣を貸してもらえるよう呼び掛けている。現存する物が少ないためで、着物や反物、写真など種類は問わないという。

 問い合わせは同館(0276-88-1177)へ。