「ざんねんな」鳥&茨城のいきもの展 不思議な生態に注目 水戸で17日から 「多様性知るきっかけに」

茨城新聞
2020年10月16日

17日から水戸市大町の市立博物館で開かれる開館40周年記念特別展「ざんねんな 鳥&茨城のいきもの展」の内覧会が15日あり、受付などを担う博物館ボランティアら約20人が、関口慶久館長から経緯や内容について説明を受けた。3、4階展示室で11月23日まで開かれる。関口館長は「不思議な生き物の生態を『ざんねんな』と表現し褒めている。多様性を知るきっかけになれば」と話した。

同展は、人気の児童書「ざんねんないきもの辞典」を発行する高橋書店(東京)の協力で実現した。2部構成で、4階が国内外の鳥(30種)、3階が県内に生息する生き物(15種)がテーマ。剥製などの標本計70点とともに、本に掲載されているイラストと説明文のほか、同館独自の紹介文「もっとくわしく!」をパネルで見せている。面白い生態の一部は動画により視覚的に説明している。

キツネやトビなど県内に生息する生き物を展示=水戸市大町

 

「ざんねんないきもの辞典」は2016年発行。毎年1冊ずつ続編があり、シリーズ累計販売は420万部を超える。同社によると、百貨店などと協力して関連の催事を開いたことはあるが、展覧会は珍しい。博物館では、埼玉県狭山市が開いた昆虫展以来という。

同社総務部顧問の大久保孝さんは水戸市の同展について「鳥に焦点を当てたのは珍しい。貴重な標本が本とコラボできている」と評価。「展覧会を通して本を知ってもらえたら」と期待した。

同館は同展の図録(カラー95ページ、C6判)も800円で販売。茨城県の生物に展覧会で紹介されなかった13種を加えたほか、茨城生物の会によるコラム8本を掲載している。

同館は会期末の11月23日を除き月曜休館。開館時間は午前9時半~午後4時45分。同展の入場料は一般200円、高校生以下と65歳以上は無料。土日・祝日、「県民の日」は感染防止のためウェブによる予約が必要。展示室が狭く「3密」を避けるため、時間帯ごとに上限40人として入場制限をかける。会期中は体験イベントやギャラリートークなども予定している。

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