茨城県芸術祭開幕 4部門13催事 秋を彩る

茨城新聞
2020年10月4日

茨城県民の優れた文化芸術活動の成果を発表・展示する「2020年度県芸術祭」が3日、水戸市千波町の県近代美術館ほかで開幕した。同日始まった美術展覧会を皮切りに、音楽コンサートなど多彩な催しで芸術の秋を彩る。主催は県、県教委、茨城文化団体連合、いばらき文化振興財団、県教育財団、茨城新聞社。

県芸術祭は、県民参加の芸術文化祭典。本県の豊かな文化を育もうと、1966年に始まった。55回目の今回は、新型コロナウイルスの影響で多くの催事が中止となり、美術、音楽、映画・演劇、文学の4部門で構成。県内5市を舞台に、来年1月17日まで13催事が開かれる。

開会式では、主催者を代表し、人見實徳・県芸術祭会長が新型コロナウイルスに触れ、「予断を許さない状況だが、芸術祭が一層発展するよう充実した祭典を展開し、本県の芸術文化の振興に努めていく」と語った。その後、主催者らによるテープカットが実施された。

 

▼美術展覧会開幕 多彩な作風1801点 来場者検温や距離確保

茨城県芸術祭(県、茨城文化団体連合、茨城新聞社など主催)は3日、最初の催事となる「美術展覧会」が開幕した。水戸市千波町の県近代美術館で日本画、洋画、彫刻、工芸美術、デザインの5科、隣接するザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)で書、写真の2科を開催。一般応募の入選作1241点を中心に、無鑑査作品など計1801点が披露される。

県芸術祭の催事のトップを切って始まった「美術展覧会」=水戸市千波町の県近代美術館

 

新型コロナウイルス感染防止策で、両会場とも入り口で検温を実施。来場者にはマスク着用やソーシャルディスタンス(社会的距離)確保などが要請された。

初日は両会場とも午前9時半に開場し、鑑賞者が次々と訪れた。このうち、最も広い洋画科の会場では、多彩な作風の中から、気に入った作品を写真に収める人の姿も見られた。

毎年初日に訪れるという行方市の70代女性は「コロナのせいか、いつもの年より来場者が少ないようだ」と話した。一方、水戸市の80代女性は「県外などに出掛けづらいので、かえって足を運ぶ人が増えるのではないか」などと予想していた。

会期は18日まで(月曜休館)。書のみ前・後期制で展示の入れ替えがあり、11日からが後期となる。入場料は一般800円、高校生以下無料。

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