情緒あふれる 手造り庭園 茂木・昭和ふるさと村 益子焼で栃木の山表現

下野新聞
2020年8月26日

 【茂木】旧木幡小の木造校舎や体育館などで宿泊や体験活動を楽しめる木幡の「昭和ふるさと村」にこのほど、日本庭園がお目見えした。京都の石庭に倣って郷土色を出して手づくりした。新型コロナウイルス感染症の収束後には、インバウンド客にも日本情緒を楽しんでもらう計画だ。

 庭園は学校だった当時の中庭に造られ、奥行き約30メートル、幅約10メートルの広さに白砂を敷き詰めた。「栃木の庭」を意識して石に代えて那須岳や男体山、高原山に見立てた益子焼の陶器のオブジェを配置している。石の周りや庭の周囲には、県内に自生しているコケも5~6種張り付けた。

 作庭作業の大半を中村利美(なかむらとしみ)支配人(71)が丸2カ月かけて行い、陶器のオブジェは従業員である益子町在住の陶芸家が制作した。

 道の駅もてぎ近くに建設中の外資系ホテル開業に合わせ、「インバウンド客に日本を理解してもらうのに最適」と造ったという。庭は国の登録有形文化財に決まった木造校舎の昭和ふるさと館裏手のオープンカフェ前にあり、カフェに置く朱の日傘やひもうせんとともに、日本情緒を楽しめる。

 中村さんは着物着付け体験プログラムも用意している。「県内でこういう体験ができる所は珍しいのでは。いずれ外国人客にも楽しんでほしい」と話した。

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