「もみじの郷」あすオープン 那須塩原 関谷郷土資料館を改修 そば専門店×体験型施設 CF実施、住民運営

下野新聞
2020年8月19日

 【那須塩原】昨年3月に閉館した関谷の関谷郷土資料館が20日、地域活性化の新たな拠点「関谷もみじの郷(さと)」としてオープンする。地元住民らがクラウドファンディング(CF)で資金を集め、そば専門店と体験型施設に改修した。地元で活動する箒根蕎麦(そば)愛好会や塩原のかたりべといった市民グループが定期的に体験会や講演会を開く。

 同資料館は1993年に開設。江戸時代の民家を再現し、当時使われていた道具や暮らしを紹介していた。閉館後は取り壊しが決まっていたが、「趣ある施設を壊してしまうのはもったいない」と地元住民らが「郷土資料館リノベーションプロジェクト」に乗り出した。昨年10月からCFなどで寄付を募り、集まった計139万円を元手に改修した。

 新施設は、地元住民でつくるさまざまな団体が運営に関わる。1日限定20食提供する「そば御膳」のそばは、同愛好会の手打ちを使用。このほど試食会を開いた。施設オープン後は、同愛好会によるそば打ち体験、塩原のかたりべや関谷郷土研究会などによる講演を定期開催する。

 運営する「関谷もみじの郷運営協議会」の大橋裕嗣(おおはしひろつぐ)会長(68)は「ここから地域交流が生まれ、今まで知らなかった地元のよさを知る機会になれば」と話す。

 オープン後は、新型コロナウイルス感染対策を講じながら営業する。入り口に設置する水道で手洗いを促し、施設内は常に換気、席は十分な距離を取って設置する。大橋会長は「これから大変かもしれないが、皆さんと力を合わせて頑張りたい」と語る。(問)アグリパル塩原0287・35・4401。

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