大洗のシロギス 小気味良い引き楽しむ 仕掛け寄せつつ誘う

茨城新聞
2020年8月1日

茨城の海岸線のほぼ中央に位置する大洗。大洗の砂浜で20センチのシロギスが釣れたとの情報が入った。7月上旬、早速釣り場へ向かった。今回のターゲットはシロギスだ。

シロギスは、砂浜からの投げ釣りでよく知られる人気の魚種で、砂や砂泥底を好んで生息する。ゴカイやイソメ類が主食で海底付近を小さな群れをつくって泳ぎ回る。

キスのアタリは、魚体に似合わず強い。ぐん、ぐんっと小気味よい魚信が伝わり、餌を一気に吸い込もうとする。アタリの強さと釣りやすさ、かわいい姿、おいしいのも人気の理由だ。

今回は4.05メートルの投げ竿(ざお)とPE1.5号を巻いた投げ用リールを用意。仕掛けはキス競技用6号の2本バリに当店オリジナルのL型天秤25号を使った。餌は、細めの青イソメとジャリメのハイブリッドが効果的だ。

釣行は午後2時に開始。風、波共にやや強かったが、早速投げ竿を2本出し、仕掛けと餌をセットした。釣り始めは潮が動かずアタリもなかったが、30分後少しずつ潮が動き始めた。

ちょうどその時、竿先にぐん、ぐんぐんっと待望のアタリ。早速合わせて掛かったのは、パールピンクに輝く本命11センチのピンギス(小さなキス)だった。

約20分後に先ほどとは違ったがつん、というアタリがあり合わせてみると、ぐーんと竿が引く! 魚が逃げないようにリールを巻いていくと、顔を見せたのは、サイズアップして14センチと21センチのダブルで掛かったシロギス。本日の釣果は3匹となった。

この日の釣果、小気味のよい引きで楽しませてくれた

 

ちなみに25センチを超えるキスは25号の重りの仕掛けを物ともしない力強い引きがあり「小さな大物」と呼ばれている。

シロギス釣りのこつは、仕掛けをサビくこと(仕掛けを少しずつ手前に寄せながら魚を誘う動作)。サビくことで、その場所が砂地なのかカケアガリなのか、海底の様子が分かる。そして、魚の食い気を誘うことができる。

ただし、あまり速くサビくと、魚が追って来られない。アタリがあってもハリ掛かりしないこともあるので、ゆっくりと誘うのが良策。ポイントでは少し沖に投入して探ること。アタリがあって釣れたポイントでは、何匹か群れているので、そこを集中的に攻めるとよい。砂浜では寄せ波に乗せて魚を上げるとバレにくい。

21センチのシロギスをさばいてみると、卵を抱えていた。手作りのタルタルソースを添えてフリッターにして食べると、ふわふわとした食感に舌鼓を打った。

大洗の砂浜からのシロギスは、秋まで楽しめるので、ぜひ引き味を堪能してはいかがだろうか。(金丸釣具店店長石田直也)

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