輪王寺三仏堂 落慶法要厳か 日光 13年間、大修理完工

下野新聞
2020年7月3日

 13年に及ぶ平成の大修理を終えた日光市山内の世界遺産・日光山輪王寺の本堂「三仏堂」で2日、落慶法要が営まれた。

 寺によると、大修理の期間は2007年4月1日から20年3月31日。当初は3年で終わる予定の部分修理だったが、下層屋根部分で害虫被害が見つかり、09年に半解体の大規模修理に計画を変更した。総事業費は約80億円に上るという。

 法要は、新型コロナウイルスの感染防止の観点から規模を縮小した。参列者は工事施工業者の代表者や関係者ら約20人に限定し、輪王寺一山の僧侶による読経などが行われた。施工業者らには、寺から感謝状が贈られた。

 石塚慈雄(いしづかじゆう)門跡は「きれいに修復された三仏堂は名工の方々のおかげ。ぜひ本堂を参拝いただき、匠(たくみ)の技をご覧いただきたい」とした。

 3体の本地仏を安置していることに由来する三仏堂は、平安時代の高僧円仁(えんにん)が建立したとされる。その後、移築が繰り返され明治時代の神仏分離の際に現在の場所に移った。

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