シンプルなのに深い味 からあげ アンジュ(小山)

下野新聞
2020年10月24日

 食品製造のニチレイフーズと日本唐揚協会が2018年に実施した「全国から揚げ調査」によると、日本人のから揚げ消費量は年間で220億個以上になるそうだ。国民1人当たり年間240個食べる計算になる。もはや「国民食」と言ってもよいのでは。

 小山市内でも最近、から揚げ専門のチェーン店がロードサイドに増えている。「地元の名店は…」と探してみると、住宅地の一角にひっそりとあった。今年で開店8年目のテークアウト専門店。「常連さんに支えられてやってます」と店主の島田美奈子(しまだみなこ)さん(51)は笑顔を見せる。

 開店当初は骨付き鶏モモ揚げ専門店としてスタートした。群馬県みどり市の名店「高沢食堂」のレシピを特別に伝授されたという。だが「から揚げはないの」とよく聞かれた。メニューに加えると「多いときは1日1500個揚げる」人気商品となったという。

 一番人気はモモ肉のからあげ(5~6個450円)。しょうゆやニンニクなど定番の調味料は一切使わない。「数種類のスパイスと塩だけ。味付けは2~3分」とシンプル。それなのに深い味なのが不思議だ。ムネ(5~6個330円)もジューシー。ぱさぱさしない秘訣(ひけつ)は「揚げ方かな」と、自信満々の表情だった。

 【メモ】小山市西城南1の11の24。月曜定休。営業時間は午前11時~午後2時、午後4~7時。電話予約可。(問)0285・28・0809。

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