「全国一」の食材生かす 【食べた? 県北味めぐり】(38)うどラーメン ハルチョンラーメンはるっ子(大田原)

下野新聞
2020年2月21日

 那須の山を覆う雪のように、ふんわりと盛られた白いウド。まずは野趣に富む風味とシャキシャキ感を味わう。程よい酸味と辛さの酸辣湯麺(サンラータンメン)と相性は抜群だ。

 ウドの出荷量全国一を誇るJAなすのの「那須の春香(はるか)うど」を使った「うどラーメン」。多彩なメニューをそろえる麺類の中でも「通(つう)」に人気がある。

 「ウドを使って面白いものができないか」。近くで有機栽培のウドを生産する古谷慶一(ふるやけいいち)さん(60)からそう言われ、店主の成田純三(なりたじゅんぞう)さん(59)が17年前に作ったのが「うど餃子(ギョーザ)」。好評を博し、その進化形として新ラーメンが生まれた。

 和食の料理人だった成田さんは「大根のつまのように千切りにすれば、食感が楽しめる」とひらめいた。具材は那須の白美人ネギやハーブ豚、ニラなど地元産にこだわり、生産量日本一の大田原市特産トウガラシ「栃木三鷹(さんたか)」で適度に辛みを加えた。「大田原を存分に味わってもらいたい」

 店は今年でオープン20年になる。「ウドは健康野菜。日本一の産地の味を多くの人に知ってもらいたいし、食べてほしい。食を通じて地域を元気にしたい」

 ウドはこれからが旬。地産地消の一品が一足早く春の香りを運んでくれる。

 【メモ】920円▽大田原市浅香2丁目3574の88▽営業時間 午前11時半~午後2時半、午後6時~午前2時半▽定休日 月曜。イベント出店時に臨時休業あり▽(問)0287・23・2129

地図を開く 近くのニュース