市民農園刷新、23日開業 茨城・笠間 短期宿泊可能、キャンプも対応

茨城新聞
2022年9月22日

茨城県笠間市本戸にある滞在型市民農園「笠間クラインガルテン」が23日、リニューアルオープンする。年単位の利用を原則としていたが、一部宿泊棟は短期滞在を可能とし、洗練された調度品を配置するなど親しみやすくした。また、キャンピングカーでの車中泊やテントを使ったキャンプなどにも対応している。

笠間クラインガルテンは2001年4月、中山間地の活性化を目的に開園。約4ヘクタールの敷地には、簡易宿泊施設(50棟)が付いた市民農園が設けられ、主に首都圏の市民が1年単位で農業体験や田舎生活を楽しんでいる。地元産粉のそば店や野菜販売所、隣接して市民農園やイチゴ園、ジャム工場、炭焼き小屋も含めた農村公園なども備えられている。

指定管理者として運営を担うのは農業ベンチャーの「マイファーム」(京都市)。07年に創業し、耕作放棄地の再生、体験農園や農業スクールの運営、農産物の生産・流通・販売など多角的な事業を展開する。「自産自消」を掲げ、農業を仲立ちに人と自然が共生する社会づくりを目指している。

今回のリニューアルでは、滞在型市民農園について理解を深めてもらうため、簡易宿泊施設とゲスト用宿泊施設のうちそれぞれ1棟を短期滞在できるようにした。ソファやテーブルなど洗練された調度品を配置した。キャンピングカーでの車中泊やテントを使ったキャンプなどにも対応できるエリアを設けたほか、バーベキュースペースも調理設備を整えた。

また、都内の人気仕出店「美菜(みな)屋」が手がける無農薬レストランもオープンする。

地域住民や市の関係者など集めた施設内覧会が16日に開かれ、あいさつでマイファームの浪越隆雅専務は「笠間クラインガルテンは私たちの業界の中では憧れの存在。運営できる喜びと責任を感じている。笠間クラインガルテンが築いてきた伝統と実績を大切にしながら新しい風を吹き込みたい」と力を込めた。

宿泊棟を見学する市民ら=笠間市本戸の笠間クラインガルテン

 

問い合わせはマイファーム(電)0296(70)3011。