《食いこ》おかしやQuemaQuema(茨城・高萩市) 厳選チーズの深い味わい

茨城新聞
2022年8月2日

茨城県高萩市の常磐自動車道高萩インターチェンジ(IC)から車で約10分。白いビルの一角にある「おかしやQuema(ケマ) Quema(ケマ)」。鮮やかな黄色い扉が目印のバスクチーズケーキ専門店だ。

店内に入ると「いらっしゃいませ」と、代表の木村文子さん(51)が笑顔で出迎えてくれた。木村さんは、県指定文化財「穂積家住宅」の期間限定レストラン「高萩茶寮」の元店長。その時に提供していた特製バスクチーズケーキが好評だったことから、「高萩はお菓子屋さんが少ない。もっとたくさんの人に食べてもらいたい」と、昨年12月に店を構えた。

バスクチーズケーキは、スペインのバスク地方が発祥のお菓子。表面はしっかり焦がされ、中は滑らかな食感が味わえるのが特徴だ。木村さんは「レアチーズケーキとベイクドチーズケーキのいいとこ取り」と、その魅力を話す。

味の決め手となるクリームチーズはスペイン、フランス、北海道産の4種類をブレンド。「産地によって(チーズの)コクや香りが違い、より深い味わいになる」と説明してくれた。ほかにも奥久慈卵、北海道産の生クリーム、砂糖と素材を厳選している。

木村さんは、1個ずつ丁寧に手作りし、納得したケーキを食べてもらいたいと、週4日はお菓子作りに集中する。そのため、1日に焼き上げるのは平均約20個という。

材料を混ぜたら、オーブンでじっくり火を通す。2度目は高温で一気に焼き、焦げ目を付けるという。少しずつ表面がふっくらとし、生地がクリーム色から焦げ茶色に変わっていく。「ほんの数分でも仕上がりが違う。緊張するけど達成感が味わえる瞬間」とオーブンから目を離さない。

同店のバスクチーズケーキは3種類。一番人気は、濃厚な味わいの「プレーン」(2380円~)。ほかにも、常陸大黒が入った2層の「よもぎ大黒」(2700円~)、9月末までの限定で華やかな香りの「ラムレーズン」(2580円~)もある。

こだわりのバスクチーズケーキ3種

 

 

オープンからまだ半年。今後も県産品を積極的に取り入れた商品の提供を目指し、「ケーキを囲んで笑顔になってもらえたら。いつか、高萩の名産品になったらうれしい」とほほ笑んだ。

 

 ■お出かけ情報

おかしやケマケマ
▽高萩市高戸148の3の105 山崎ビル1階
▽正午~午後5時
▽営業日 金・土・日の3日間
▽(電)0293(24)8776